テイスティングの作法
こんにちは、福岡在住のソムリエ中村です。
今回はテイスティングの作法についてお話したいと思います。
テイスティングの作法
どうして儀式の様なテイスティングをするのか、疑問を持っている方が多いと思います。あるいはかっこつけてるなど(^-^;
テイスティングによってワインの中の様々な情報を得るためにあります。
初めは面倒に感じるかもしれませんがコメントを書くと、集中力がまし、自分の好みが早くわかるようになります。
同じワインを何年後かに飲んだ時に成長がはっきりと分かるようになり、ヴィンテージワインを開ける際の目安ができてきます。
テイスティングといっても、楽しみ優先で行う場合から、プロによる厳しい分析タイプまで、さまざまです。まずは基本を覚えましょう。
グラスの持ち方
持ち方としてNGなのは、グラスをブランデーグラスのように包むようにして持つのはNGです。グラス内の温度が上がりすぎ、味わいがゆるくなります。
「台」に近い部分を持ちましょう左の図の様な感じです。
★ただし公式な晩餐会では右の持ち方が正式なマナーですのでその際は注意を( ;∀;)
外観をみる
白い布や髪を後ろに引いてグラスを傾けます。
液体が透明か?(濁りの有無)
輝きがあるか?(健全度の有無)
全体的な色合いの濃さ
中心の色とエッジ(フチ)の色合いをみます。
これらを見ることによって、ワインは健全な状態か?また熟成度や産地、ブドウ品種の個性の判断になります。
香りを取る
試飲をするときに、よくグラスを回す姿を見かけると思いますが、まずは回さずそのまま香りを確認します。健全な香りだと判断できたら、香りの強弱や凝縮度、香りの種類など、第一印象をしっかりとつかむのが大切です(^^、♪
それからスワリング(グラスを回す)をして香りの変化を追っていきます。
これによって、ブドウ品種、生産国、熟成度合い、品質の高い低いなどに関わる情報がえられます。
味わう
ワインを口に含んだら、まず口全体に行きわたらせます。
酸味、渋み、甘味やワインの厚み、滑らかさ、その他の刺激などを感じ取ります。
よくプロのテイスティングで、口の中で「ズルズル」っと音をさせる場合がありますがレストランでは控えましょう( 一一)
これは口の中ワインと空気を接触させ、香りを膨らませるためにあります。
コメントを書く
初めは、市販されてるテイスティングノートを活用するといいでしょう。
香りや味わいの要素が書いてあり、その中から共通の要素を選び、丸を付けるといったものです(^^♪
上記で感じた外観の色合い、香り、味わいの要素などをまとめていきます。
自分の言葉で素直に書くことをおすすめします(^^)/
ホストテイスティング
最後に、レストランでのホストテイスティングをする際には、この儀式みたいな事はしないほうがいいと思います(._.)
ホストテイスティングの意味は自分が選んだワインが、香りや味に不快がないか、劣化していないかをチェックする目的としています。
外観の色合いは注がれた時点でわかりますから大げさな所作で見る必要はないです(^^♪
次にスムーズに香りと味を見て問題なければソムリエに指示します。
ホストテイスティングは作法の見せ場ではなく品質チェックが目的なのです(^^♪